なりうどん 鹿児島県奄美市

なりうどん 鹿児島県奄美市

 いつも新しい乾麺の発掘をしています。今回は何年に一度出会えるかどうかの非常に珍しい乾麺です。仕事で訪れた鹿児島県の奄美大島で出会った、究極の希少乾麺です。正確には見つけたのですが、その時は入手することができなかったために、後で知人に購入してもらったものです。スーパーマーケットなどでは販売しておらず、なりうどんの店が開いているときに行かないと購入することができないのです。おまけに店は離島の中心部から離れた場所にあり、入手困難度は日本一クラスの乾麺です。
 乾麺のパッケージはただのビニール袋に入っているだけ。紙も入っていないため、まったく情報はありません。シンプルそのものです。
 なりうどんの「ナリ」とはソテツから採れた澱粉のことです。ソテツ(蘇鉄)とは、南国に生える高さ2~5m程度になる針葉樹です。長さ5cmにもなる朱色の果実と、木の幹からでんぷん質を取り出して食べる習慣が奄美にはあり、そのでんぷんのことを「ナリ」と呼びます。しかし、ソテツには全木に毒があり、長いあくぬきの過程を経て、やっとでんぷんが出来上がる「ナリ」は貴重なものなのです。この「ナリ」、今では奄美の一部の人々にしか食べられていない珍しいものです。この「ナリ」を練りこんだ乾麺がなりうどんです。
 ゆで時間、原材料名、内容量、製造者すべて不明。ミステリアスです。

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なりうどんパッケージ
シンプルそのままです

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ソテツの群落
ソテツはこのような植物で庭木として人気です

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ソテツの若い実です
この朱色の実が特徴です。

 乾麺を手に取ると、一般的なサイズの平らな角麺です。漂白剤を使っていないのか、自然な淡小麦色であり、とてもよい感じです。なりが入っているかどうかはわかりませんが、乾麺に点々と付いている白っぽい部分が「ナリ」なのでしょうか。ゆでるとこの白い点はなくなります。
 大鍋に入れてゆでていき、数本すくって流水で洗ってチュルン。おいしい。変な香りや、口当たりはなく、シンプルにうどんとして、のび、コシ、歯ごたえ、ツルツルの口当たりのすべてが高いレベルのおいしい乾麺です。
 ざるうどんで食べました。つるつるつる。あっという間に食べてしまいます。こういうシンプルな乾麺が本当においしい麺のひとつの極致なのかもしれませんね。珍しい材料を使ったからって、おいしいとは限りません。このなりうどんは、入手困難な珍品であるだけでなく、とにかくおいしさを追求した乾麺でした。

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なりうどんの乾麺
白いつぶつぶは「ナリ」なのでしょうか

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なりうどんのゆで麺
麺のでんぷんが高密度でおいしく、食感も最高

なりうどん 鹿児島県奄美市
乾麺評価:☆☆☆
個性評価:☆☆
2020年6月8日食

そてつみそ(なりみそ) 【ヤマア】
そてつみそ(なりみそ) 【ヤマア】
なりうどんは入手は難しいですが、
「ナリ」を使った食品はアマゾンで購入できます。
そてつみそ(なりみそ)です。
味噌汁用のお味噌ではなく、豚肉などを炒めて食べるための食品です。

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